平成29年度健生病院病院指標

年齢階級別退院患者数
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
成人市中肺炎の重症度別患者数等
脳梗塞の患者数等
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）

年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	458	77	207	328	252	363	832	1042	1273	361

　津軽地域医療圏における二次救急輪番病院では最も多くの救急搬送患者を受け入れており、全ての年代の患者に医療を提供しています。小児科輪番制にも参加しており、0～9歳が全体の8.8％となっています。
　入院患者の51.5％が70歳以上、31.4％が80歳以上と高齢の入院患者が多くなっています。高齢の患者は症状が比較的重症になりやすく、複合的な問題を有する場合が多く、入院の必要性が高くなると考えられます。

診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040081xx99x00x	誤嚥性肺炎手術なし手術・処置等２なし定義副傷病なし	283	25.17	20.83	5.65	81.64
050130xx99000x	心不全手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２なし定義副傷病なし	142	26.30	17.71	3.52	80.99
060340xx03x00x	胆管（肝内外）結石、胆管炎限局性腹腔膿瘍手術等手術・処置等２なし定義副傷病なし	99	11.74	10.61	0.00	76.99
110310xx99xx0x	腎臓または尿路の感染症手術なし定義副傷病なし	82	20.82	12.34	3.66	80.73
040081xx97x0xx	誤嚥性肺炎手術あり手術・処置等２なし	44	64.27	40.34	11.36	81.86

　誤嚥性肺炎（手術なし）が最も多い症例となっています。上位5位の平均年齢はおおよそ76.9歳以上で高齢の患者が多くなっています。
　上位5位全ての症例で平均在院日数が全国より長くなっていますが、患者の年齢が高いこと、津軽地域医療圏に回復期や慢性期機能を持つ医療機関が少ないことによると考えられます。
　その他、脳梗塞、狭心症、急性心筋梗塞、内分泌・代謝疾患、血液疾患など診療も行っており、内科疾患に広く対応しています。

外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060335xx02000x	胆嚢水腫、胆嚢炎等腹腔鏡下胆嚢摘出術等手術・処置等１なし手術・処置等２なし定義副傷病なし	26	12.92	7.40	3.85	67.19
060330xx02xxxx	胆嚢疾患（胆嚢結石など）腹腔鏡下胆嚢摘出術等	25	9.24	6.64	0.00	57.84
060210xx9910xx	ヘルニアの記載のない腸閉塞手術なし手術・処置等１あり手術・処置等２なし	24	15.96	13.52	0.00	68.54
060150xx03xxxx	虫垂炎虫垂切除術　虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等	23	5.78	5.56	0.00	35.00
180040xx97x0xx	手術・処置等の合併症その他の手術あり手術・処置等２なし	17	10.71	15.25	0.00	65.71

　外科では、上記以外に悪性腫瘍の手術、手術後の化学療法など多くの症例を扱っています。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
160800xx01xxxx	股関節大腿近位骨折人工骨頭挿入術　肩、股等	115	48.10	27.09	7.83	81.82
160690xx99xx0x	胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む。）手術なし定義副傷病なし	55	33.96	19.94	5.46	77.84
160980xx99x0xx	骨盤損傷手術なし手術・処置等２なし	27	35.11	19.97	7.41	83.81
070370xx99xxxx	脊椎骨粗鬆症手術なし	16	28.63	22.44	6.25	83.94
160820xx01xxxx	膝関節周辺骨折・脱臼骨折観血的手術等	14	52.93	26.82	7.14	70.86

　高齢者の外傷が多くを占めています。高齢の患者が多いため、整形外科の疾病のみではなく、併存症も含めた管理が重要となります。内科など他科とも連携しながら診療を行っています。
　併存症のある高齢の患者が多いため、平均在院日数は全国平均よりも長くなっていると考えられます。

産科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
120260xx99xxxx	分娩の異常手術なし	51	6.35	4.75	0.00	31.06
120200xx99xxxx	妊娠中の糖尿病手術なし	41	3.32	5.93	0.00	33.00
120180xx99xxxx	胎児及び胎児付属物の異常手術なし	37	7.46	6.70	2.70	29.49
120140xxxxxxxx	流産	37	2.32	2.43	0.00	34.11
120270xx99x0xx	産褥期を中心とするその他の疾患手術なし手術・処置等２なし	28	7.39	6.58	0.00	29.71

　最も多い分娩の異常（手術なし）は陣痛微弱、遷延分娩、児頭回旋異常、胎児徐脈、弛緩出血等が含まれます。上記の他、妊娠合併症や切迫早産の管理入院も行っています。
　集計には含まれない自然分娩が244件となっています。

婦人科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
120060xx01xxxx	子宮の良性腫瘍子宮全摘術等	38	12.55	9.91	48.45
120090xx97xxxx	生殖器脱出症手術あり	33	10.82	9.27	72.85
120070xx02xxxx	卵巣の良性腫瘍卵巣部分切除術（腟式を含む。）　腹腔鏡によるもの等	21	6.33	6.37	44.24
120230xx02xxxx	子宮の非炎症性障害子宮鏡下子宮中隔切除術、子宮内腔癒着切除術（癒着剥離術を含む。）等	15	2.00	2.49	47.33
120060xx02xxxx	子宮の良性腫瘍腹腔鏡下腟式子宮全摘術等	11	7.09	6.28	37.64

　当地域では、婦人科領域の悪性腫瘍は大学医学部附属病院へ集約されています。当院では良性腫瘍や高齢者の生殖器脱などの手術に対応しています。

小児科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
140010x199x00x	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上）手術なし手術・処置等２なし定義副傷病なし	171	3.61	6.18	0.00
040090xxxxxx0x	急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症（その他）定義副傷病なし	37	4.30	5.94	0.73
150010xxxxx0xx	ウイルス性腸炎手術・処置等２なし	31	3.42	5.50	2.87
080270xxxx0xxx	食物アレルギー手術・処置等１なし	31	1.29	2.54	3.13
150040xxxxx0xx	熱性けいれん手術・処置等２なし	21	2.86	3.91	1.81

　最も多い症例は、低出産体重児等の新生児となっています。その他、食物アレルギー検査入院も積極的に受け入れています。

初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

	初発					再発	病期分類基準（※）	版数
	Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明	再発	病期分類基準（※）	版数
胃癌	43	13	22	17	-	-	1	7
大腸癌	30	21	43	49	13	22	1	7
乳癌	-	-	-	-	-	-	1	7
肺癌	12	-	26	12	-	-	1	7
肝癌	-	-	-	-	-	-	1	7

※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約

　UICC病期分類とは、国際対がん連合によって定められた①原発巣の大きさと進展度②所属リンパ節への転移状況③遠隔転移の有無の3つのカテゴリーによって、Ⅰ期（早期）からⅣ（末期）の4病期（ステージ）に分類するものです。「初発」とは当院において当該腫瘍の診断あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは当院・他院を問わずに初回治療が完了した後、当院で治療した場合や、がんの寛解後に局所再発または新たな遠隔転移を来した場合を指します。
　進行がんの状態になっている症例も多く、定期的ながん検診を推奨していく必要があると考えています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	14	9.86	51.57
中等症	128	21.45	79.63
重症	40	29.18	83.33
超重症	20	31.80	82.00
不明	-	-	-

　中等度の患者が最も多く、全体の68％となっています。重症度が上がるごとに治療期間も長くなります。また、年齢が上がると重症化する傾向にあります。
　治療は、急性呼吸不全の管理、薬剤投与が中心となります。重症度に応じて、人工呼吸器やVPPV等も活用し、病態に応じた呼吸管理を行っています。
　また、入院早期からセラピストによるリハビリテーションを開始し、廃用症候群の防止に努めています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	97	53.05	80.16	5.41
その他	14	72.14	72.93	0.90

　発症から3日以内の急性期脳梗塞が87.3％を占めています。当院が地域の救急搬送患者を積極的に受け入れいていることが反映されていると考えられます。
　再発脳梗塞によって機能低下が著明な症例や合併症等の管理に時間を要する症例が比較的多いため、平均在院日数も長くなっていると考えられます。

診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	131	2.56	16.09	4.58	78.69
K664	胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む）	92	3.29	17.29	28.26	78.66
K654	内視鏡的消化管止血術	54	1.50	1.50	5.56	72.61
K6852	内視鏡的胆道結石除去術（その他のもの）	30	2.17	15.37	3.33	77.93
K681	胆嚢外瘻造設術	29	1.83	37.28	13.79	82.07

　内科での手術の多くは内視鏡によるものです。胃瘻造設術は嚥下障害、摂食障害の高齢患者の栄養経路を確保する目的で行います。ご本人またはご家族へのインフォームドコンセントを十分に行い、必要時には倫理カンファレンスも行った上で実施しています。

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	64	2.53	11.45	1.56	63.61
K718-21	腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴わないもの）	23	0.83	3.96	0.00	35.00
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	19	4.05	14.53	0.00	73.37
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	18	1.22	26.33	0.00	70.17
K6852	内視鏡的胆道結石除去術（その他のもの）	15	2.07	15.60	0.00	75.60

　外科では腹腔鏡を用いた低侵襲手術が増えてきています。腹腔鏡手術は開腹術と比較し術後の回復が早いというメリットがあります。
　術前管理から退院後の管理までトータルに支援する診療に努めています。

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0461	骨折観血的手術　肩甲骨、上腕、大腿	104	2.70	44.63	5.77	81.40
K0811	人工骨頭挿入術　肩、股	39	5.49	51.36	15.39	79.79
K0462	骨折観血的手術　前腕、下腿、手舟状骨	29	1.83	25.45	3.45	52.31
K047-3	超音波骨折治療法	17	2.12	56.94	11.77	65.18
K0483	骨内異物（挿入物を含む。）除去術　前腕、下腿	16	0.50	2.81	0.00	47.38

　上位2位の症例の平均年齢が81.4歳、79.7歳となっており、高齢者の転倒等による外傷に対する手術が多く行われています。

産科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K9091	流産手術（妊娠１１週まで）	38	0.18	0.87	34.18
K8982	帝王切開術（選択帝王切開）	24	1.88	7.79	31.83
K895	会陰（陰門）切開及び縫合術（分娩時）	19	0.89	5.53	31.84
K893	吸引娩出術	18	1.06	5.28	31.22
K8981	帝王切開術（緊急帝王切開）	8	1.25	8.25	29.38

　2017年度の出産件数は294件でした。内訳は市自然分娩244件、帝王切開分娩34件、圧出・吸引分娩16件となっています。

婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K877	子宮全摘術	49	0.96	10.55	52.29
K8881	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（開腹）	27	1.04	12.19	53.26
K8654	子宮脱手術（腟壁形成手術及び子宮全摘術）（腟式、腹式）	27	2.11	8.04	72.26
K8882	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡）	27	1.04	5.85	45.41
K861	子宮内膜掻爬術	26	0.12	1.46	48.23

　当地域では、婦人科領域の悪性腫瘍は大学医学部附属病院へ集約されています。当院では良性腫瘍や高齢者の生殖器脱などの手術を主に行っています。低侵襲の腹腔鏡手術も積極的に行っています。

その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	-	-
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	-	-
180010	敗血症	同一	-	-
180010	敗血症	異なる	-	-
180035	その他の真菌感染症	同一	-	-
180035	その他の真菌感染症	異なる	-	-
180040	手術・処置等の合併症	同一	37	0.71
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	-

　手術・処置等の合併にあたる症例は、吻合部狭窄、胆管カテーテル抜去などでした。
　手術、処置などを行う際には合併症を起こさないように再診の注意を払って実施しています。起こりうる可能性のある合併症については、事前に患者へ説明した上で、同意を得て手術、処置を実施しています。

更新履歴

2018.09.27: 「病院情報の公表」における病院指標（平成29年度）を公開しました。

津軽保健生活協同組合 健生病院 病院指標（「病院情報の公表」Webページ ）

平成29年度 健生病院 病院指標

津軽保健生活協同組合　健生病院　病院指標（「病院情報の公表」Webページ）

平成29年度健生病院病院指標